何かと話題の新しい加算について記事にします。細部まで書くとたいへんなのでざっくりと。
以下の情報が間違っていたとしても自分は責任が持てません。セミナーのあった8月上旬時点においても新加算にはあいまいな部分が多く、気になった部分は自分で都道府県に問い合わせるなどしてください。
あと、特定処遇改善加算について、ここに書けない気になる情報がありました…これなんで大きな声で言わないのかな?
知りたい方はTwitterアカウントにメッセージください。
疑問①10年以上の介護職員でないともらえないの?
答え:もらえます
というか介護職員でなくてももらえます。今回の加算では事業所の職員を三つに分け、それぞれのグループの対前年度平均賃金改善額を4≧2≧1に設定する必要があります。4のグループは「経験・技能のある介護職員」、2のグループは「そのほかの介護職員」、1のグループは事務員、相談員などの「その他の職員」です。
勤続10年以上とは「経験・技能のある介護職員」のひとつの目安であり、満たされなくとも事業所が判断すればこのグループに入れる事が可能です。ただし「経験・技能のある介護職員」はかならず介護福祉士資格を保有している必要があります。
質問②月給が8万円あがるって、そんなわけないよね?
答え:そんなわけありません。
事業所がその気になれば不可能ではありませんが…8万円アップは事業所にひとりでよいため、極少数の職員にそれを実現すればほかの職員との改善額に格差が生まれてしまいます。
新加算算定条件のひとつに、「経験・技能を有する介護職員の中に、月給が8万円改善されるか、もしくは年収440万円に達する職員を最低一人置くこと」というものがあります。上にも書いたようにこの月給8万円アップは非現実的な数字で、多くの事業所はもうひとつの「年収440万円の職員を置く」という条件を達する事で加算を算定するはずです。
つまり現状介護職員の中に年収440万円以上の方が一人でもいれば、すでに条件は満たされていることになります。
ちなみにこの「8万円の給与改善」という項目は、安倍総理が最後までこだわった文言で、そのため条件に残ったとのことでした。
質問③じゃあ実際の月給改善額はたいした事ないの?
答え:なんとも言えません。
先に述べた通り、4≧2≧1の原則は各グループの「平均賃金改善額」です。つまりグループの中で差を付けられるということなので、事業所が差をつけて配分すれば改善額が多くなる職員も出てくるでしょう。ただし一般的に同グループ内でそこまで差をつける事業所は少ないのではないでしょうか。
しかし「経験・技能のある介護職員」を「その他の介護職員」より極端に少なく設定した場合、前者のグループの必然的に賃金改善額が高くなり、相対的に後者の賃金改善額は低くなります。
ざっくりですが以上となります。お役に立てたなら幸いです。またおかしいところがあればご指摘ください。